SUMMARY
この記事の要約
卓球は、19世紀のイギリスで室内のテーブルを使って楽しんだ遊びが起源とされています。日本には1902年頃、坪井玄道が用具などを持ち帰ったという通説がありますが、伝来には諸説があります。世界選手権の始まりは1926年、オリンピックの正式競技になったのは1988年です。世界と日本の年表をたどると、遊びから国際競技へ広がり、用具や得点方式が変わってきた流れをつかめます。
この記事でわかること
卓球の歴史年表|世界と日本の出来事を整理

まずは起源、日本への伝来、国際大会、用具・ルールの転換点を並べてみましょう。年代が重なる出来事も、何についての記録かを分けると整理できます。各行の出典は2026年9月11日に確認しています。
| 年・時期 |
区分 |
出来事 |
出典 |
| 19世紀 |
起源 |
イギリスの室内遊びから始まったとされています |
笹川スポーツ財団 |
| 1902年頃 |
日本 |
坪井玄道が用具などを持ち帰ったとされます。伝来には諸説あります |
日本卓球協会の沿革 |
| 1921年 |
日本 |
大日本卓球協会が創立されました |
日本卓球協会の沿革 |
| 1926年 |
世界 |
国際卓球連盟が設立され、ロンドンで第1回世界選手権が開かれました |
ITTF規則集・笹川スポーツ財団 |
| 1931年 |
日本 |
現在の日本卓球協会の前身である日本卓球会が発足しました |
日本卓球協会の沿革 |
| 1937年 |
日本 |
日本卓球会が日本卓球協会へ改称しました |
日本卓球協会の沿革 |
| 1949年 |
日本・世界 |
日本が国際卓球連盟へ再加盟しました |
日本卓球協会の沿革 |
| 1952年 |
日本・世界 |
日本が世界選手権へ初参加し、7種目中4種目で優勝しました |
日本卓球協会の沿革 |
| 1956年 |
日本・世界 |
世界選手権が東京で開催されました |
日本卓球協会の沿革 |
| 1971年 |
日本・世界 |
名古屋の世界選手権に中国が参加し、大会後に米国チームが中国を訪問しました |
日本卓球協会の沿革 |
| 1988年 |
五輪 |
ソウル大会で卓球が初めて実施されました |
JOCの卓球紹介 |
| 2000年 |
用具 |
ボールの直径が38mmから40mmへ変わりました |
ITTFの競技史 |
| 2001年 |
ルール |
得点方式が21点制から11点制へ変わりました |
ITTFの歴史資料 |
| 2012年 |
日本・五輪 |
日本女子団体が銀メダルを獲得しました。日本の卓球では五輪初メダルです |
日本卓球協会の沿革 |
| 2021年 |
日本・五輪 |
東京2020大会で水谷隼・伊藤美誠組が混合ダブルスの金メダルを獲得しました |
日本卓球協会の沿革 |
起源・国際大会・日本の歩みを分けて読む
「卓球が始まった年」と尋ねられたときは、遊びの起源を知りたいのか、国際大会の開始を知りたいのかで答えが変わります。19世紀という起源の説明と、1926年という国際競技の節目は、同じ出来事を指していません。
日本でも、用具が持ち込まれた時期、競技団体ができた年、世界大会へ出場した年は別です。年号だけを覚えるより、「誰が・どこで・何をしたか」を添えて読むと、前後の流れを説明しやすくなります。
卓球はどこで生まれた?イギリスの室内遊びから
テニスをテーブルで楽しんだとされる起源
卓球の発祥はイギリスとされています。JOCの卓球紹介と笹川スポーツ財団のスポーツ辞典でも、イギリスを起源として説明しています。
屋外のテニスを室内のテーブルで楽しむような遊びが、卓球へつながったと考えるとイメージしやすくなります。今の卓球台やラケットが最初から一式そろっていたわけではなく、初期の遊びと現在の競技を分けて見ることが大切です。
ピンポンという呼び名と初期の用具
卓球には、ピンポンという呼び名もあります。歴史を調べると現在の「卓球」だけでなく、こうした呼び方に出会います。名称が違うからといって、すぐに別の競技の歴史だと判断する必要はありません。
初期の用具について、笹川スポーツ財団は皮張りのラケットなどを紹介しています。普段見ているラバー付きのラケットとは異なる姿を知ると、用具の発達も卓球の歴史の一部だと分かります。
日本に卓球が伝わったのはいつ?
1902年頃の坪井玄道と伝来の通説
日本への伝来では、1902年頃に坪井玄道が用具とルールブックを持ち帰ったという説明がよく挙げられます。日本卓球協会の沿革もこの説を紹介していますが、日本への移入には諸説があり、定かではないとしています。
レポートに書くなら、「1902年頃、坪井玄道が用具などを持ち帰ったとされる」とまとめると、公式沿革の説明に沿えます。「頃」や「とされる」は曖昧にするための飾りではなく、伝来の事情を正確に表すための言葉です。
日本卓球会の発足と日本卓球協会への改称
団体の歴史では、名前を省略しないことが大切です。日本卓球協会の沿革には、1921年の大日本卓球協会の創立、1931年の日本卓球会の発足、1937年の日本卓球協会への改称が記されています。
このうち、現在の日本卓球協会の前身として発足したのは1931年の日本卓球会です。1937年は日本卓球協会という名称へ改めた年なので、発足と改称を別の行にして覚えましょう。
世界選手権で広がった卓球と日本の活躍
1926年の国際化と1952年の日本初参加
国際卓球連盟が設立されたのは1926年です。同じ年にロンドンで第1回世界選手権が開かれました。国際団体の設立と、国を越えて選手が競う大会の始まりが、卓球の国際化を知る節目になります。
日本の歩みでは、1949年の国際卓球連盟への再加盟と、1952年の世界選手権への初参加を分けて押さえます。「再加盟」を「初加盟」と言い換えると意味が変わるため、年表の動詞も一緒に確認してください。
1952年の大会で、日本は7種目中4種目に優勝しました。さらに1956年には、世界選手権が東京で開かれています。日本は大会へ参加する側としてだけでなく、開催する側としても国際卓球の歩みに関わってきました。
1971年名古屋大会とピンポン外交
1971年には名古屋で世界選手権が開催され、中国が参加しました。大会後には米国チームが中国を訪問しています。こうした卓球を通じた交流は、ピンポン外交として知られています。
日本卓球協会の沿革をたどると、大会が競技成績だけでなく、国同士の交流の場にもなったことが分かります。卓球の歴史をスポーツの内部だけでなく、社会との関わりから読む入口になる出来事です。
用具とルールはどう変わった?

初期のラケットから現在の用具へ
卓球の用具は、初期の遊びで使われた道具から変化してきました。ラケットの形や表面だけでなく、ボールや用具に関する共通の規則も、現在の競技を理解するうえで欠かせません。
色の規則がどう変わったかに興味がある人は、卓球ラケットの赤と黒の歴史も参考になります。卓球全体の年表から用具のテーマへ進むと、観戦時に見える違いを掘り下げられます。
2000年の40mm化と2001年の11点制
用具とルールの変化で覚えておきたいのが、ボール径と得点方式の変更です。2000年にはボールの直径が38mmから40mmへ変わり、2001年には21点制から11点制へ移りました。
| 時期 |
変わったもの |
変更内容 |
| 2000年 |
ボールの大きさ |
直径38mmから40mmへ変更されました |
| 2001年 |
得点方式 |
21点制から11点制へ変更されました |
続いた年代の出来事ですが、一方は用具、もう一方は得点の数え方です。「卓球のルールが変わった」とまとめるより、どこが変化したかまで書くと違いが伝わります。
現在のITTF規則では、ゲームは11点先取が基本で、両者10点になった場合はその後2点差を付ける必要があります。昔の試合映像や記録を読む際は、現在と同じ得点方式だと思い込まず、開催された時代を確かめましょう。
ボール径の変化を詳しく知りたい場合は、38mmから40mmへ変わった歴史を参照してください。用具の変化に注目すると、昔の卓球との違いをさらに詳しく調べられます。
卓球がオリンピック競技になってから
ソウル1988から日本初メダルへ
卓球がオリンピックで初めて実施されたのは、1988年のソウル大会です。1926年に始まった世界選手権とは別の節目であり、国際大会の歴史と五輪の歴史を同じ年から数えることはできません。
日本の卓球にとって初の五輪メダルは、2012年の女子団体の銀メダルでした。ここでいう「初」は日本の卓球についての記録です。競技全体で初めてメダルが授与された年を意味するわけではありません。
東京2020は2021年開催|混合ダブルス初金
東京2020大会は、1年延期されて2021年に開催されました。このため、大会名に含まれる年と、実際に競技が行われた年は異なります。
この大会で、水谷隼・伊藤美誠組が混合ダブルスの金メダルを獲得しました。日本の卓球にとって五輪初の金メダルです。年表では「2021年」、大会名では「東京2020」と書き添えると、どちらの年も矛盾なく整理できます。
歴史を調べるときに混同しやすいこと
発祥国・強豪国、伝来・団体創立を分ける
現在の競技成績から発祥地は判断できません。中国が卓球の歴史で大きく取り上げられる場合も、イギリス起源という説明とは別の話です。国際大会での活躍や国同士の交流を、起源の話と分けて読んでください。
日本についても、卓球が伝わった時期と、現在の協会の前身が発足した年は異なります。資料を読み比べる際は、年だけでなく団体の正式名称や「伝来」「発足」「改称」の言葉まで確認すると整理できます。
年代と出典を組にして整理する
歴史をまとめるときは、「年/出来事/出典」の形でメモを作ると、後から確かめ直せます。伝来のように諸説がある内容は、その条件も同じ欄へ残しておきましょう。
学校の課題としてまとめるなら、卓球レポートの書き方で構成と出典の整理方法を確認してください。年表を写して終えるより、興味を持った転換点を選び、その前後で何が変わったかを書くと調べた内容を伝えやすくなります。
よくある質問
卓球はどこの国で生まれましたか?
イギリスで生まれたとされています。19世紀に室内のテーブルで楽しんだ遊びが起源という通説があります。特定の発明日や、一人の発明者まで確定する説明ではありません。
日本に卓球が伝わったのは何年ですか?
1902年頃、坪井玄道が用具などを持ち帰ったという説が知られています。ただし、日本卓球協会も伝来には諸説があると説明しています。日本で最初に卓球をした日まで確定する年としては扱わないようにします。
日本卓球協会ができたのはいつですか?
現在の日本卓球協会の前身である日本卓球会は、1931年に発足しました。1937年に日本卓球協会へ改称しています。1921年に創立された大日本卓球協会とは、名称と年代を分けて確認します。
卓球がオリンピック競技になったのはいつですか?
1988年のソウル大会からです。日本の卓球五輪初メダルは2012年の女子団体の銀で、初の金メダルは2021年開催の東京2020大会の混合ダブルスです。世界選手権はこれより前の1926年に始まっています。
卓球の11点制はいつからですか?
21点制から11点制へ変わったのは2001年です。現在は11点先取が基本で、両者10点ならその後2点差が必要です。2000年のボール径40mm化とは別の変更です。
まとめ
卓球の歴史は、イギリスの室内遊び、日本への伝来、国際大会の発展、用具とルールの変更という流れで整理できます。年代だけでなく「何が変わった年か」を添えて、興味のある出来事から出典をたどってみてください。昔と今の違いを知ると、普段の練習や観戦でも用具・得点・大会の意味を捉えやすくなります。