卓球ラケットの重さの選び方|総重量と重心を確認する手順

卓球ラケットの重さの選び方|総重量と重心を確認する手順
目次

この記事の要約

卓球ラケットの重さは、本体だけの値とラバーを貼った総重量を分けて確認し、今使っているラケットの重さと振りやすさを出発点に選びます。180gなど1つの数字だけで、合うかどうかを判定する必要はありません。同じ総重量でも、重心によって振り心地は変わります。ラバー交換時はカット後の重量で見積もり、貼り替え後に完成状態を測って確かめてください。

この記事でわかること

ラバーを替えてから重く感じる人や、カタログの重量をどう読めばよいか迷っている人に向けて、計量と比較の手順を整理します。重さを測ったあと、何を確認すれば買い替えの判断につながるかまで見ていきましょう。

ラケット本体の重さと総重量はどう違う?

ラバーを貼る前の木製ラケットと、赤いラバーを貼ったラケットを並べた机

本体の重量は、ラバーを貼る前のラケットについての情報です。一方、プレー中に振っているのは、ラバーや接着剤、付けているテープなどを含めた状態です。

たとえば、製品ページに85gとあり、手元のラケットを測ったら180gだったとしても、その2つを直接比較して「95gも誤差がある」とは言えません。最初に、何を含めた数字なのかをそろえます。

数値の種類 含まれるもの・確かめること
本体の平均重量 メーカーが示す、その製品の平均値です。
本体の実測重量 購入する個体を、ラバーなしで測った値です。
完成したラケットの総重量 ラバーや付属物を含めた、プレー時の状態です。
ラバー単体の重量 切る前か、ブレードに合わせて切ったあとかを確認します。

平均重量は、手元の一本の実測値ではない

バタフライは重量に関するFAQで、各製品ページに平均重量を掲載していると案内しています。平均という表記を、届く一本の重量保証と取り違えないようにしましょう。

同社の2026年カタログでも個体差に触れ、購入前に実際に握って感触を確かめることを勧めています。重さを重視する場合は、購入する個体の計量が可能か販売店へ確認すると判断しやすくなります。

切る前のラバー重量を、そのまま足さない

新しいラバーは、ラケット面より大きいシートの状態で販売されるものがあります。貼る大きさに合わせて切れば、残る部分の重量は変わります。

「このラバーは何グラム」という情報を使う場合は、未カットかカット後かを確かめてください。カット後なら、どのブレードの大きさで測ったかも関係します。条件が分からない値は、完成重量を正確に予測する材料にはできません。

主要メーカーのラケット重量一覧

2026年9月8日に公式ページで確認した、ラケット本体12製品の比較です。両面のラバーや接着剤を含む完成重量ではありません。製品名から出典を確認できます。

メーカー・製品 公式の重量表記 構成・仕様の注意
バタフライ メイス アドバンス 平均78g 木材5枚です。
バタフライ ファルシーマ 平均82g 木材5枚です。
バタフライ ビスカリア 平均87g 木材5枚+アリレート カーボン2枚です。
ニッタク ラティカ 88±g 木材5枚です。
ニッタク アコースティックカーボン 90±g 木材5枚+FEカーボン2枚です。STは廃番です。
VICTAS スワット 85g± 木材7枚です。シェークの仕様を参照しています。
VICTAS スワット パワー 90g± 木材7枚です。
STIGA オールラウンドエボリューション 基準80g 木材5枚です。
STIGA サイバーシェイプ ウッド 基準83g 木材5枚です。CWTなどの別モデルと区別します。
ヤサカ リーンフォースAC 87g± 木材5枚+アラミドカーボン2枚です。
DONIC オリジナル トゥルーカーボン インナー 国内ページに数値記載なし 木材5枚+アラミドカーボン2枚です。
DONIC パーソン パワーオールラウンド 国内ページに数値記載なし 木材5枚です。

平均、基準、±という表記は省略していません。「88±g」のように幅の数値がない記載を、独自に「88±5g」へ補うこともできません。表は市場全体の平均や、おすすめ順位を示すものではありません。

DONICのオリジナル トゥルーカーボン インナーは、海外公式ページには80〜90gとあります。国内ページの公表値とは区別し、購入する仕様と個体を販売店で確かめてください。

軽め・中間・重めの候補を探すには

上の一覧で数値がある製品を探す便宜上、本体80g以下、81〜89g、90g以上の3つに分けてみます。この区分はメーカー共通の規格でも、体力別の適正値でもありません。

  • 80g以下の表示から探すなら、メイス アドバンスやオールラウンドエボリューションが比較候補になります。
  • 81〜89gの表示には、ファルシーマ、スワット、ビスカリア、ラティカなどがあります。
  • 90gの表示には、アコースティックカーボンやスワット パワーがあります。

個体差によって区分をまたぐ場合もあります。本体が軽い候補でも、重いラバーを貼れば完成重量は増えます。現在の用具と比べる際は、ラバーを含む構成をそろえましょう。

公式表を照合して分かった、重量以外の確認点

ビスカリアとリーンフォースACはどちらも87gの表示ですが、素材の表記やブレードの仕様は異なります。「同じ87gだから同じ打球感」とは言えません。

また、アコースティックカーボンの公式ページには、STが2025年8月31日で廃番になったとあります。過去の比較表に希望するグリップが載っていても、現在選べる仕様や在庫まで同じとは限りません。重量、グリップ、販売状況を一緒に確かめると、購入直前の取り違えを減らせます。

卓球ラケットは何グラムがよい?

自分に合う重量を決めるときは、今の用具を基準にします。数字の区分だけで、初心者・中級者・上級者を振り分けるものではありません。

バタフライの重いラケットと軽いラケットのFAQでは、振り切れる範囲で重いものを選ぶ考え方を示しています。同時に、軽いものは両ハンドの切り替えなどで操作性が良くなるとも説明しています。

180gを一律の上限にしない

「180gを超えたら扱えない」「180g以下なら誰でも振りやすい」とは、この数字だけでは判断できません。今回確認したメーカーのFAQも、180gを全員の境界にはしていません。

同じ総重量でも、ラケットの重心、握りやすさ、ラバーの弾み方は違います。現在のラケットで普段どおりに打てているなら、重さの数字だけを理由に交換を急がなくてもよいでしょう。

初心者は、比較できる一本を基準にする

まだ自分のラケットがない場合は、試打や貸し出しで使える一本を起点にします。製品名と総重量を控えて、「握ったとき」「軽く打つとき」「切り替えるとき」に扱いやすいかを確認してください。

年齢や性別だけでグラム数を割り当てるより、実際の扱いやすさを確認するほうが判断を具体化できます。無理に速く振って確かめず、普段使う動作の範囲で比べましょう。

重いラケットと軽いラケットは何が変わる?

重さの利点を読むときは、比較条件を外さないことが大切です。

バタフライが重いラケットの威力について説明しているのは、弾みとスイングスピードが同じ場合です。重くした結果、振る速さが落ちたり打点がずれたりすれば、同じ条件ではなくなります。

気になること 比較するときの視点
一球の威力 普段のスイングで打てるかを先に確認します。
両ハンドの切り替え 打ったあと、次の球へ戻りやすいかを比べます。
短いボールの扱い 握り直しや面の調整がしやすいかを確かめます。
練習後半の感覚 始めた直後との違いを記録します。

これは試打時の観察項目であり、重量変更の効果を保証する表ではありません。ラケットを軽くしたら必ず上達する、重くしたら必ず球威が上がる、という選び方は避けましょう。

プレースタイル・レベル別に何を比べる?

以下は、試打で確認する場面を整理したものです。プレースタイルの名前だけで、本体や総重量の正解を決める表ではありません。

主なプレー・段階 比較する場面
前陣の速攻・両ハンド バックからフォアへの切り替え、台上から次球への戻しを見ます。
ドライブ中心 一球の強打と、連続ドライブの打点・深さを分けて確認します。
中後陣からの攻撃 距離がある場面でも振り切れるか、次の球へ戻れるかを見ます。
カット中心 連続カットの長さと、攻撃へ切り替える際の扱いやすさを見ます。
初心者 基本打球と握りやすさを優先し、比較する一本を決めます。
中級者以上 現在の困る場面を決め、重さと素材などを一度に変えすぎないようにします。

ブロックでは、返球の深さや面の保ちやすさも比べます。「重いほど押されない」「軽いほど台上が安定する」と、重量だけで決めずに確かめてください。

大会で使うなら練習後半まで確かめる

数球の試打で振れたことと、試合を重ねても扱えることは同じではありません。普段の練習の前半・後半で、切り替えや打点に違いが出るかを記録しましょう。これは確認方法の提案であり、何試合なら何グラムという基準ではありません。

初めて購入するときはセット内容と総予算を確認する

ラバー付きセットとラケット本体だけの商品では、表示価格に含まれるものが違います。セットはラバー名・厚さ・グリップ・完成重量の確認可否を調べます。本体から選ぶ場合は、両面のラバー、接着、加工などを含めた合計額で予算を比べてください。

一覧の公式リンクは仕様確認の入口です。価格や付属品、試打・個体計量への対応は購入先で確かめましょう。初心者だから高価格の特殊素材が必要、という選び方にはしません。

持ち方や素材、予算からラケットの候補を絞り直す場合は、中級者向けのラケットの選び方とおすすめも参考になります。

同じ重さなのに振り心地が違うのはなぜ?

総重量と一緒に見たいのが、重さの配置を表す重心です。

バタフライの重心に関する説明では、ブレードが重いと先端側へ、グリップが重い・長い場合は手元側へ寄るとされています。本体の構成によっても、手に伝わる感覚は変わります。

「軽く感じる」と「軽くなった」を区別する

手元側に重りを足してバランスを変えた場合、感じ方が変わることはあっても、総重量を減らしたことにはなりません。重いと感じる原因を確かめずに、重りを増やし続けないようにします。

重心を比較したい場合も、まずはラバーを貼った状態で握り、普段の打球を確かめます。数値だけで判断が難しければ、店頭へ現在の用具を持参して相談すると違いを伝えやすくなります。

素材の構成まで比べる場合は、卓球ラケットのカーボンと木材の違いを参照してください。重量が近いだけで、同じ弾みや打球感になるわけではありません。

今のラケットの総重量をどう測る?

ラバーを貼ったラケットを、机に触れない状態ではかりに載せた様子

普段の状態を記録するだけなら、重量測定のためにラバーを剥がす必要はありません。完成したラケットを測るところから始めます。

  1. 安定した台の上に、ラケットを量れるはかりを置きます。
  2. ケースと保護シートを外し、プレー時と同じ状態にします。
  3. はかりのゼロ表示を確認してから、ラケットを載せます。
  4. グリップや面が、はかり以外の物に触れていないか確認します。
  5. 表示が安定したところで、重量と測定日を記録します。
  6. ラバー名、厚さ、付けているテープも一緒に控えます。

小さなはかりで安定して載せられない場合は、容器などを使い、その重量を差し引く機能でゼロにしてから測ります。器具の取扱説明に従い、載せられる重さの範囲内で使ってください。

1gの差だけで原因を決めない

表示単位が1gのはかりなら、それより細かな差は読み取れません。載せ方や測る状態が違うと、比較したい条件も変わります。

貼り替え前後を比べるときは、できるだけ同じはかり、同じ付属物の状態で測ります。数値の差と、実際に感じた違いを別々に記録しておくと、早合点を防げます。

ラバー交換後の重さはどう計算する?

完成重量は、本体と両面のラバー、接着剤やテープなどの重さの合計です。ただし各部品の実測値がそろっていなければ、計算結果も見積もりになります。

仮の計算例

本体84g、カット後のフォアラバー46g、バックラバー42g、接着剤とテープなどの合計3gと仮定すると、84+46+42+3=175gです。これは計算方法を示す仮の値で、特定製品の実測値でも推奨重量でもありません。

完成重量から交換するラバーの重量を引き、新しいラバーの重量を足す方法もあります。ただし接着層やテープまで変えれば、それらの差も含まれます。貼り替え後には完成状態でもう一度測ってください。

同時に変えるものを記録する

同じタイミングでラケットと両面のラバーを替えると、重さ以外の条件も大きく変わります。何が効果をもたらしたかを確かめたいなら、変更点をできるだけ絞る方法があります。

厚さを変える場合も、重さだけの調整ではありません。バタフライのラバー仕様には、スポンジ厚による重量や反発の傾向が示されています。薄くする場合は、打球感の変化も合わせて確認します。

厚さごとの弾みと重さの傾向は、卓球ラバーの厚さの選び方で比べられます。

軽量化や重心調整には何を変更する?

変更するもの 確かめること
ラバーの厚さ・製品 カット後の重量だけでなく、弾みや打球感も変わります。
サイドテープなどの付属物 保護の役割と、取り外し前後の実測値を確認します。
対応する調整用の重り 取り付け位置でバランスが変わり、総重量は増えます。
ラケット本体 個体重量に加え、グリップやブレードの形状も変わります。

「薄くすれば必ず片面で何グラム減る」とは、製品やカット条件なしには言えません。左右のラバー重量差にも、一律の許容値を設けず、完成状態の操作性を確認します。

買い替え前に何を記録すればよい?

店内でラケットのグリップを握って確かめる女性

下の表は、手元の用具と候補を比べるための記録例です。重量の優劣を自動で決める採点表ではありません。

項目 書いておくこと
用具の構成 ラケット、両面のラバー、厚さです。
総重量 実測か見積もりかも区別します。
握った感覚 先端側の重さ、グリップの収まりです。
普段の打球 振りやすさ、切り替え、ミスの出方です。
時間による違い 練習の前半と後半で変わった点です。
比較条件 相手、練習内容、変更した部品です。

「今より軽いほうがよい」と感じた場合も、具体的に困る場面を付けておきます。「バックへ切り替えるときに戻しにくい」と伝えるほうが、単に「重い」と話すより相談しやすくなります。

ボールの飛びすぎが主な悩みなら、打ち方と用具の確認順も参考になります。ミスのすべてをラケット重量に結び付けず、打点や面の向きも確かめましょう。

実際の用具相談では、試す機会が判断材料になった

2026年9月の用具相談の日報には、仲間のラケット購入をきっかけに、周囲からラバー交換の相談が続いた記録があります。担当者は、レッスン中に別のラバーを試すと、その違いを伝えやすかったと記しています。

個人や団体が特定されないように要約した実際の記録です。重量の実測値や、軽量化による改善を測った記録ではありません。

この相談例を踏まえると、他の人が買った製品名だけで決めず、自分でも試す機会を持つことが判断材料になります。その際に上の記録表で構成と総重量も控えれば、「軽く感じた理由」を後で確かめやすくなります。

用具を削る前に相談する

軽量化のためにブレードやグリップを削ると、形状や握り心地が変わります。削った部分を元の状態へ戻すこともできません。重量の比較だけが目的なら、まず現在の構成を記録し、販売店へ相談するところから始めましょう。

大会用の用具を変更する場合は、卓球ラケットの用具ルールも確認してください。好みの重さにすることと、規定に合う状態を保つことの両方が必要です。

よくある質問

プロ選手と同じ重量を選べばよいですか?

選手名とグラム数だけでは判断できません。使用時期、本体の個体、ラバーの厚さ、総重量かどうかまで確認が必要です。出典や構成が分からない数値を目標にせず、自分が普段のプレーで扱えるかを確かめてください。

卓球ラケットは180g以下が正解ですか?

180gだけで全員に合うかどうかは決められません。本体と総重量を区別し、重心や握りやすさ、普段の打球で振り切れるかを合わせて確認してください。

軽いラケットのほうが初心者に向いていますか?

軽さは切り替えなどの操作性を考える材料になります。ただし軽いほど必ず扱いやすいとは限りません。握りやすさやラバーとの組み合わせも含め、実際に使える一本を基準に比べると判断しやすくなります。

ラバーを貼ったあとでも重さを測れますか?

測れます。むしろプレー時の総重量を知るには、完成した状態で測ります。ケースと保護シートを外し、テープなどは普段どおりに付けた状態を記録してください。

重く感じたらラケット本体を買い替えるべきですか?

すぐに買い替える必要があるとは限りません。まず総重量を測り、ラバー交換や付属物の変更がなかったか確認します。現在の構成と困る場面を整理してから、試打や店頭相談で候補を比べましょう。

チョレっと卓球ジム

ライター

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