SUMMARY
この記事の要約
卓球のグリップテープは、ラケットの柄に巻いて滑りや握り心地、太さを調整する消耗品です。手汗でずれる、木の感触が気になる、柄が少し細いといった不満があるときに、試す選択肢になります。ただし、巻けば誰でも打ちやすくなるわけではなく、厚くしすぎると握りにくくなることもあります。大会で使うラケットは、刻印・商標を隠さない位置を確認してから巻きましょう。
この記事でわかること
卓球のグリップテープは柄の滑り・痛み・太さを整える消耗品
巻く目的は滑り止め・手の保護・太さの微調整
今の柄のどこに不満があるかを分けます。汗をかくと手の中でずれるのか、木が触れる部分が痛いのか、全体が細く感じるのかで、選ぶ素材や巻く範囲が変わります。
吸汗性をうたう素材や、肌に触れる表面を変えられる製品があります。ただし、滑りにくさや手への当たり方は個人差があるため、テープだけで痛みが解消するとは考えないようにしましょう。
太さは、テープ自体の厚さと、重なり具合で変わります。細い柄を少し太くしたい場合は調整できますが、もともと太い柄を細くできません。握った感触を確かめながら調整するものであり、操作性の向上は保証できません。
デメリットと、巻かなくてよい人
テープを加えると重さも増えます。どの程度変わるかは製品や使う長さによるため、重量の数値は一律に示せません。
汗を含んだテープは、汚れやにおい、表面の傷みを確認する必要があります。また、重ねすぎると柄が太くなり、今までの指の位置に収まりにくくなります。
素の柄で滑らず、握りに不満がなければ巻く必要はありません。
サイドテープとの違い
柄に巻くのがグリップテープ、ラケットの板の側面に貼るのがサイドテープです。貼る場所と目的が違うため、購入時は用途を確認してください。側面の保護を考えている場合は、サイドテープの選び方が参考になります。
巻く前に確認したい大会ルール
国際ルールは柄を形づくる素材の追加を認めている
国際卓球連盟の競技規則の2.4.4では、ラケットを握る柄を形づくるための素材を追加できると定めています。柄に素材を足すこと自体が、一律に禁止されているわけではありません。
ただし、この条文はグリップテープを名指しして認めたものではありません。「どんなテープでも、どこまで巻いても問題ない」と広げず、ラケット全体が規則に合う状態を保ちます。
日本卓球協会の公認品目一覧には、グリップテープの品目はありません。購入時は公認品の印を探すより、素材や厚さ、対応グリップを確認し、ラケット側の必要な表示を残すことが大切です。
国内大会では刻印と商標が判読できる状態にする
日本卓球ルールの2.2.1.2には、ラケットに協会の刻印と商標、または指定業者名の略称と連続刻印が必要という規定があります。日本卓球協会の刻印に関する回答では、刻印が薄くても審判長が判読できれば問題なく、判読できない場合は使用できないと説明しています。
この回答は、テープで隠れた場合を直接扱ったものではありません。したがって、テープを巻いた状態についての特別な許可と解釈せず、刻印・商標を確認できる巻き方にするための根拠として考えましょう。
巻く前に柄とその周囲を見て、必要な表示がどこにあるか確かめます。元から判読しにくい場合は、テープの位置だけで解決しようとせず、メーカーへ刻印の押し直しなどを相談してください。
試合前のラケット確認に備える
国際ルールの2.4.8では、試合開始前やラケット交換時に、相手と審判へラケットを見せて確認させることを定めています。大会前は握り心地だけでなく、表示が読めるかも点検しましょう。
隠れてしまった表示があるなら、大会前にほどいて巻き直します。確認のために外す必要が生じても対応できるよう、予備のテープも用意しておくとよいでしょう。
ラバーや接着剤を含む全体の確認には、ラケットの大会ルールも合わせて読んでください。
グリップテープの巻き方
準備:古いテープを外し、柄の汚れを拭く
初めて巻くときは、落ち着いて手元を見られる場所で作業します。卓球場のベンチで巻く場合も、ラケットとテープを置く場所を確保し、柄を支えながら少しずつ進めましょう。
交換する場合は、固定用テープを外し、古いテープをゆっくりほどきます。下に残したまま新しいテープを巻くと、意図せず太さが変わるため、まず元の柄に戻して状態を確認します。
汚れを拭き、粘着の残りがあれば、柄の表面を傷つけないように取り除きます。刃物で削ったり、手元にある溶剤をむやみに使ったりせず、残りが取れない場合は販売店やメーカーへ確認してください。清掃後は湿りが残っていない状態で巻き始めます。
柄を支えながら、テープの重なりと握り心地を確かめて巻く場面のイメージ。刻印・商標を避けて巻き始めの位置を決める
巻く前にテープを柄へ当て、どこを覆うか見ます。刻印や商標がある場所を避け、実際に手が触れる範囲を中心に位置を決めましょう。ラバーの柄寄りにある表示にも、テープをかけないようにします。
巻く方向を右利き・左利きだけで決める必要はありません。製品に手順が付いていればそれに従い、表示を残せる位置から、無理なく巻ける方向へ進めます。
最初から長さを切り詰めず、巻く範囲を確かめてから余りを処理します。
重ね幅と引っ張り具合で太さを調整する
テープをらせん状に進め、隣り合う端が少し重なるようにします。太さをあまり変えたくないなら重なりを控えめにし、細く感じる部分を調整したいなら、その場所の重なり方を見直します。
重ね幅を急に変えると、握ったときに段差が気になることがあります。巻いた部分を途中で握り、指の付け根や手のひらに突起が当たらないか確認しましょう。
引っ張る強さは、しわを残さず、製品を無理に伸ばさない程度に調整します。素材によって感触が異なるので、すべて同じ力で巻くとは考えないようにしてください。ずれやヨレが出たら、上から押さえ込まず、その部分まで戻して整えます。
巻き終わりを固定し、握って確かめる
巻く範囲が決まったら、余った端を整え、製品の案内に従って固定します。固定用テープが付属する場合は、それを使って巻き終わりを留めます。
握って、元より太くなりすぎていないか、指の位置が窮屈になっていないか確かめます。テープの端が指に当たる場合は、固定した位置や巻く範囲を見直しましょう。仕上げに刻印・商標とラバーの表示を確認します。
練習で使い始めた後も、汗をかいた状態でずれないか、表面がめくれないかを観察してください。
ペンホルダーでは製品の対応を確認する
シェーク用のテープを、ペンホルダーにも当然使えるとは考えないようにしましょう。今回の製品では、VICTASのグリップテープはシェークハンド専用、アームストロングの皮グリップもシェークハンド用です。
ほかの製品は、確認した公式情報にペン対応の記載がありません。購入前に販売店やメーカーへ確認し、指が触れる場所や表示を妨げないかも確かめてください。
現行5製品をメーカー公式の仕様で比較
以下は2026年10月3日時点の公式情報です。価格は税込のメーカー希望小売価格で、店舗の実売価格とは異なる場合があります。記載のない素材やサイズを、別製品の仕様から補ってはいません。
| 製品・品番 |
税込価格 |
素材 |
サイズ・厚さ |
色 |
対応グリップ |
| バタフライ ソフトグリップテープ2・77150 |
495円 |
ポリウレタン |
厚さ0.6mm・幅2.5cm・長さ50cm |
ブラック |
公式に記載なし |
| バタフライ ドライフィットテープ・75900 |
495円 |
トリコット生地 |
公式に記載なし |
全色の一覧は公式に記載なし |
公式に記載なし |
| ニッタク グリップテープ・NL-9655 |
440円 |
公式に記載なし |
公式に記載なし |
ブルー・ピンク・ブラック |
公式に記載なし |
| VICTAS グリップテープ・801070 |
385円 |
本体:ポリウレタン/エンドテープ:塩化ビニル |
幅25mm・長さ45cm/色により厚さ0.4mmまたは0.6mm |
ピンク・ブラック・ソフトパープル・ソフトイエロー・ソフトオレンジ |
シェークハンド専用 |
| アームストロング 皮グリップ・No.81 |
550円 |
牛皮 |
公式に記載なし |
赤・黒 |
シェークハンド用 |
ポリウレタンならソフトグリップテープ2
バタフライのソフトグリップテープ2は、ポリウレタン素材で吸汗性と耐久性をうたう製品です。固定用テープが付属します。
表のサイズとブラックの色は、公式ショップの記載を使っています。厚さが分かるため、今の柄をどの程度変えたいか考える際の比較材料です。
汗が気になるならトリコット生地を比較する
バタフライのドライフィットテープは、吸水しやすいトリコット生地を使い、固定用テープが付属します。汗をかいたときの感触が気になる人は、素材の違いで比較する候補になります。
手汗を防ぎ切れるとは考えず、使った後の乾きや汚れも確認してください。
色で比べるならニッタクのグリップテープ
ニッタクのグリップテープには、ブルー・ピンク・ブラックがあります。色も比較の材料になります。
ただし、素材やサイズは公式に記載がなく、色だけで吸汗性や厚さを判断できません。
厚さを抑えたいならVICTASの色別仕様を確認する
VICTASのグリップテープは、ピンク・ブラックが厚さ0.4mmです。ソフトパープル・ソフトイエロー・ソフトオレンジは0.6mmで、同じ製品でも色によって厚さが異なります。
太さの変化を抑えたい人は、薄い仕様から検討できます。ただし、重ね幅でも仕上がりは変わるため、薄いテープなら元の太さを保てるとは限りません。
革の感触を試すなら皮グリップ
アームストロングの皮グリップは、牛皮製のシェークハンド用です。ポリウレタンや生地とは異なる素材の感触を試したい場合の候補になります。
革なら必ず滑りにくい、長持ちするといった優劣は、確認した仕様だけでは判断できません。
巻いた後の不具合と交換の目安
交換は決まった月数ではなく、状態で判断します。ヨレ、はがれ、汚れ、におい、汗をかくと滑るようになった変化を確認しましょう。
端だけが浮くなら、まず固定位置を確認します。巻いた部分全体がずれる場合は、その上に足すのではなく、ほどいて柄の状態と巻き方を見直します。表面が傷んでいるなら、固定だけで使い続けず交換を検討してください。
太すぎて握りにくい場合は、重ね幅や巻く範囲を減らします。滑りを抑えたいのに指が窮屈になるなら、厚さを増す方向が合っているか見直しましょう。
テープで足りないときは握り方と柄の形から見直す
巻き直しても手の中で止まる位置が合わない、厚くすると持ち替えにくいといった場合は、テープだけで解決しようとしないことが大切です。まず、ラケットの握り方の基本で指の位置を確認しましょう。
握り方を見直しても大きな不満が残るなら、柄の形やラケットそのものを比較する段階です。ラケット選びと製品の比較を参考に、可能なら実物を握って確かめます。
よくある質問
グリップテープを巻くと公式戦で使えなくなりますか?
柄を形づくる素材の追加は国際ルールで認められています。ただし、テープ全般を無条件に認める条文ではありません。国内大会では必要な刻印・商標が判読できる状態を保ち、大会の確認に従ってください。
刻印が隠れてしまったらどうすればよいですか?
大会前にほどき、刻印・商標を確認できる範囲へ巻き直しましょう。協会の公式回答は刻印の判読について述べたもので、テープによる隠れを直接扱ってはいません。確認できるようにしたうえで、不安があれば大会側へ相談してください。
グリップテープはどれくらいで交換しますか?
今回確認した情報では、共通の交換月数は示せません。ヨレやはがれ、汚れ、におい、滑りやすさなどの変化を目安にします。
ペンホルダーにも巻けますか?
製品の対応を確認してください。VICTASのグリップテープはシェークハンド専用で、皮グリップもシェークハンド用です。ほかの製品もペン対応を断定せず、購入前にメーカーなどへ確認しましょう。
手汗が気になるときはテープ以外に何をすればよいですか?
手や柄の汗を拭く準備も合わせて考えます。試合中はいつでも自由にタオルを使えるわけではないため、卓球用タオルの選び方と使用ルールを確認してください。テープの吸水性だけに頼らず、状態も点検しましょう。