SUMMARY
この記事の要約
太陽、木星、天王星。中国の卓球用具メーカー、銀河(YINHE)の商品一覧には、ちょっと気になる名前が並びます。普段とは違うラバーを探す楽しさがある一方、いざ買おうとすると「名前が似ているけど、何が違うんだろう」と迷いがちです。全8回の「知られざる海外卓球メーカー図鑑」、第1回は太陽の通常版と国内特注版の違い、粒高の陳Proの開発背景をたどります。ラケットも扱う銀河がどんなプレーを意識しているのか、製品の説明から考えてみましょう。
この記事でわかること
気になるラバーは、通常版か特注版か、厚さはどうかまで見比べてみましょう。銀河の「太陽」は同じ性質とは限らない
シリーズ名が同じでも、表面の性質やスポンジまで同じとは限りません。 太陽を例に、中国公式と国内販売店の商品表記を比べてみましょう。確認するのは、シートの表面とスポンジの厚さです。どちらも、商品名に「太陽」とあるだけでは分かりません。
公式の通常版と国内特注版を見比べる
銀河公式サイトの製品ナビには、太陽の普通版に「涩性」という表記があります。粘着とは区別する表現です。一方、太陽Pro超極薄ブルーの国内特注版は、粘着性のあるシートと0.7mmのスポンジを組み合わせた特注版として掲載されています。
気になるラバーのレビューを見つけると、「これなら使ってみたい」と期待が膨らみます。ただ、普通版の表記と国内特注版の粘着シートという説明は、分けて読む必要があります。海外の太陽のレビューも、国内で買いたい版と同じかを確かめてください。シートの説明に目が向いていると、スポンジの厚さを見落としやすくなります。
| 確認する対象 |
掲載から分かること |
名前だけでは分からないこと |
| 公式ナビの太陽・普通版 |
粘着と区別する表面の表記 |
国内のPro特注版と同一の仕様か |
| 太陽Pro超極薄ブルー |
国内特注、粘着シート、0.7mmスポンジ |
通常版と比べた実際の回転量や弾み |
掲載情報は2026年10月17日に確認しました。この比較で分かるのは、メーカーと販売店がどのように仕様を説明しているかです。実際の摩擦や弾み、通常版に対する特注版の性能差は測定していません。
メーカー名・シリーズ名・販売版を分ける
レビューを読むときは商品名の末尾とスポンジの厚さをそろえ、同じ版か確かめましょう。ラバーを比べるときは、メーカー名・シリーズ名・販売版の順に確認しましょう。 銀河がメーカー名、太陽がシリーズ名です。さらにPro、超極薄、ブルー、特注といった表記を確認すると、比較している製品を絞れます。練習仲間と用具の話をするときも、省略せずに商品名を伝えると、違う版の感想を混同せずに済みます。
中国製というだけで表面の性質を決めつけると、購入したい製品の説明を見落としてしまいます。粘着の意味から確認したい場合は、粘着ラバーの特徴と扱い方を先に読むと、表面の説明とスポンジの説明を分けやすくなります。
レビューと手元の製品名を合わせる
感想を参考にするときは、商品名の末尾と厚さまで照合してください。レビューに厚さの記載がなければ、購入したい版と条件をそろえて比較できるか確かめましょう。
粒高の陳Proは何を目指して開発されたのか
銀河は粒高の陳Pro(Qing Pro)も販売しています。販売元が挙げている開発の目的は、タッチを重視するプレーへの対応です。 どれだけ強く打てるかに加え、相手の球を受けたときにどう返したいかを考えると、説明を理解しやすくなります。
陳晴選手との共同開発という販売元の説明
陳Proの販売ページは、陳晴選手との共同開発と、タッチを重視するプレーに合わせた設計を説明しています。陳晴選手本人への取材や、現在の試合で使っている用具の確認は行っていません。
強打を何とか返したのに、また打ち込まれる。台には入っているのに、守るばかりで苦しい。そんな場面で欲しくなるのは、相手に同じ攻撃を続けさせない返球です。販売元のいう「タッチを重視するプレー」が、どんな返球を目指すのか気になってきます。
相手が同じ位置から強打を続けられる返球か、それとも移動や打ち方の変更が必要になる返球か。その違いを考えると、守備用具の説明も具体的に読めます。ただし、陳Proを使えばそう返せると確認したわけではありません。製品に期待することと、試して確かめることを分けておきましょう。
例えば、短く返して相手を台へ近づけたい場合と、深く返して相手を下げたい場合では、狙う場所が違います。空いているコースへ自分から送るのも選択肢です。「返すだけで精いっぱい」から一歩進みたいなら、まず返球の長さとコースのどちらを変えたいか考えてみましょう。製品説明を読むときに、確かめたい点がはっきりします。
OXとスポンジ入りを比べるなら、返球の深さを確認する
陳Proには、OX、0.7mm、1.0mmの選択肢が掲載されています。OXはスポンジのない一枚ラバーです。同じ陳Proでもスポンジの有無が異なるため、レビューや試打の際は厚さまで確認しましょう。
厚さを選ぶときは、使っているラケットと普段の当て方で返球を確認したいところです。狙った場所に返せるかを見るため、試す機会があれば次の3つを分けて記録してみましょう。相手と球種をそろえると、何を変えたときに返球が変わったかを確認しやすくなります。
- 相手の強い球を受けたとき、狙った深さへ返せるか。
- 自分から押したとき、コースを選んで返せるか。
- 返した後に待ち直し、次の球へ動けるか。
この確認方法は、販売元の開発説明を読んだうえでの提案です。陳晴選手の試合を分析して導いたものではありません。記録には入った球だけでなく、オーバーやネットにかかった球も残してください。返球後にどんな球を打たれたかも書くと、練習したい内容を決める助けになります。
開発への関与と現在の使用は別に確認する
共同開発という説明だけでは、選手が直近の大会で同じ市販版を使用した証拠にはなりません。選手と同じ構成を求める場合は、使用時期と版まで明示した資料を探してください。
銀河には台上や守備に着目したラバーもある
銀河では、薄いスポンジの裏ソフトや、タッチを重視する粒高も探せます。 太陽Pro超極薄ブルーの説明は台上やブロック、陳Proの説明はタッチに着目しています。スピードの数値だけで比較せず、自分が改善したいプレーに対応する説明があるか読んでみましょう。
レシーブとブロックの悩みを分けて考える
例えば、サービスを受けた球が長くなって打たれる場合と、ドライブを受けて台を越える場合では、見直す局面が違います。前者は台上の短い球、後者は勢いのある球への対応です。どちらも「コントロールが欲しい」でまとめず、「レシーブが長くなる」「ブロックが台を越える」のように、うまく返せない状況を言葉にしてください。
製品説明を読むときは、自分が練習で失敗しやすいプレーについての記述を探します。短いサービスを受ける場面なのか、強いドライブを受ける場面なのかを分けて読むと、比較しやすくなります。太陽Pro超極薄ブルーなら台上やブロックについての記述、陳Proならタッチを重視した開発説明が比較の対象です。そのうえで、裏ソフトと粒高のどちらを使うか、普段の打ち方も含めて検討してください。
試打では、確かめたい球種と打法を先に決めましょう。 「回転が欲しい」なら、サービスなのか、低い下回転の球を持ち上げるときなのかを決めます。試打の目的が具体的になれば、製品説明のどこを読めばよいかも絞れます。
得意なプレーを続けられるかも確かめる
レシーブは短く返せるようになった。でも、得意だったドライブが打ちにくい。それでは、せっかく買い替えても素直に喜べません。苦手を直したい気持ちと同じくらい、「今できているプレーは残したい」という気持ちも大切にして選びたいところです。
薄いスポンジに興味を持ったら、台上の扱いに加え、台から離れた位置で打つ球も確かめましょう。粒高へ替えるなら、相手の攻撃を受けるだけでなく、自分から打つことも試します。買い替え前に、これからも続けたい得意な打法を書き出しておくと、試打で忘れずに確認できます。
試打のメモは「レシーブはどうか」「自分から攻められるか」「相手に攻められた後はどうか」と分けておくと便利です。どの球もよくなったかを一度に判断するより、購入後に練習が必要な打法を見つけやすくなります。製品説明に長所が多く書かれていても、比較する項目を増やしすぎず、まず自分の課題から確かめてください。
銀河は中国のどんな卓球用具メーカーか
公式の会社紹介によると、銀河の運営会社は1986年創業で、河北省保定市を拠点としています。ラバーに加え、ラケットやボールも扱っています。 国内では銀河、英字表記はYINHEです。公式の英語紹介にはMilkywayの名称も使われています。
裏ソフト・表ソフト・粒高の製品がある
銀河公式の製品ナビには、裏ソフト、表ソフト、粒高など複数のラバーカテゴリーがあります。ラケットやボールも扱っており、太陽や木星だけが銀河の用具ではありません。気になる一枚から、同じメーカーの違う種類へと興味が広がるのも、用具を知る楽しさです。
表面が平らな裏ソフトと、粒が外に出た表ソフト・粒高では、まず構造が違います。同じブランドであることより、どの種類を使いたいかを先に決めましょう。分類に迷うときは、卓球ラバーの種類と違いを確認すると、商品一覧を読みやすくなります。
気になるラバーが見つかったら、表面の形と自分の打ち方が合うかも確かめてみましょう。銀河の中でも、使いたい打法から種類を選ぶ
太陽Pro超極薄ブルーをきっかけに、銀河のほかの製品も気になってきたら、名前より先に種類を見てみましょう。表面の平らな裏ソフトと、粒が外に出た表ソフト・粒高では、球が触れる部分の形が違います。同じブランドでも、そのまま同じ振り方で使えると考えないことが大切です。
例えば、今の裏ソフトでドライブを続けたいのか、粒高を使った返球を練習してみたいのか。まず、これから取り組みたいプレーを決めてみてください。前者なら裏ソフトの版や厚さを比べ、後者なら粒高の構造や扱い方から確かめると、知りたいことを整理できます。
種類を変えるのは、用具だけでなく練習内容を見直すきっかけにもなります。新しいラバーを使う楽しみを大切にしつつ、サービス、レシーブ、自分から打つ球、相手の球を受ける場面に分け、これから覚えたい打ち方を考えましょう。
銀河のラバーとラケット、5製品の違い
銀河の製品を、種類と販売版に分けて整理しました。 各製品の掲載内容は2026年10月17日に確認しました。名前が近くても、ラバーとラケットを混同しないようにしましょう。
| 用具の例 |
種類・掲載版 |
注目する点 |
| 木星5超極薄 |
裏ソフト・国内特注 |
木星系シートと薄いスポンジの組み合わせ |
| 太陽Pro超極薄ブルー |
裏ソフト・国内特注 |
通常版と名前だけで同一視しない |
| 天王星 |
表ソフト・国内特注 |
裏ソフト以外の選択肢 |
| 陳Pro |
粒高 |
開発説明とスポンジの有無 |
| 天王星3 |
ラケット |
同名に近いラバーとは別の用具 |
木星5超極薄の販売ページは、木星系のシートとApollo5超極薄の0.7mmスポンジを組み合わせた仕様を説明しています。木星の名が付く全製品が同じ厚さという意味ではありません。
表ソフトの天王星とラケットの天王星3も別の商品です。太陽、木星、天王星と並ぶと、つい名前のつながりも楽しみたくなります。ただ、カテゴリーや性能の順番を表す名前ではないので、買うときは種類まで確かめましょう。
国内特注版の仕様は、銀河の通常版全体に当てはめないようにしましょう。公式の通常版と比較する場合も、まずシートとスポンジの構成をそれぞれ控えます。分からない項目を推測で埋めると、違いの理由まで取り違えてしまいます。確認できた点と、まだ分からない点を分けておきましょう。
使ってみたい銀河の用具が見つかったら
製品名を覚えたら、次は自分のラケットと打ち方に合わせて考えましょう。 気になるラバーが増えると、つい全部を試したくなります。けれど、一度にラバーの種類や厚さ、ラケットまで変えると、どの変更で返球が変わったのか分かりにくくなります。
試す機会に備えて、次の順でメモを作っておくと、用具を替えた後の違いを振り返れます。
- 今使っているラケットとラバーの名前、分かる範囲の厚さを控えます。
- レシーブが長くなる、ブロックが台を越えるなど、改善したいプレーを1つ選びます。
- 得意なドライブなど、替えた後も続けたい打法を書き添えます。
- 試してみたい銀河製品の正式名と版、スポンジの有無を記録します。
同じ練習で何度か打ち、うまく返せた球とミスした球の両方を見てください。例えばレシーブなら、短く止められたかだけでなく、浮いて相手に打たれなかったかも振り返ります。ブロックなら、台へ入ったかに加えて、次の攻撃に備える時間があったかを確かめましょう。
ラケットを替えるなら、ラバーの変更と分けて考える
天王星3はラケット、天王星は表ソフトです。名前が近くても別の用具なので、試したときの記録にも種類まで書き添えましょう。比較する条件をそろえると、何を替えたときの違いかを振り返りやすくなります。
用具の相談には、今使っている用具と、プレーでうまくいかないことをメモして持っていきましょう。 卓球教室のコーチや練習仲間には、例えば「短いサービスを長く返してしまう。でもドライブの打ち方は変えたくない」と伝えます。気になる銀河製品の名前も添え、練習で確かめたいことを一緒に考えてみてください。
今使っている用具と、レシーブやブロックでうまくいかないことをメモにまとめて、練習仲間やコーチに相談してみましょう。よくある質問
銀河とYINHEは同じメーカーですか?
はい。銀河はYINHEの日本語表記です。公式の英語紹介にはMilkywayという名称もあります。製品を探すときは、ブランド名と併せて販売版まで確認してください。
銀河のラバーは全部粘着ですか?
すべてが粘着ラバーというわけではありません。公式ナビには粘着と区別する太陽普通版の表記があり、表ソフトや粒高も扱っています。中国製という分類より、個々の表面と構造を確認してください。
国内特注版と通常版は同じですか?
同一とは限りません。太陽Pro超極薄ブルーには特注と0.7mmの表記があり、公式の太陽普通版とは区別が必要です。比べるときは、シートとスポンジの仕様をそれぞれ確かめてください。
銀河の選手と同じラバーを買えますか?
共同開発の説明だけでは、現在の試合で使う版まで確定できません。陳Proには陳晴選手との共同開発という販売元の説明がありますが、直近の使用を確認した情報ではありません。選手と同じ構成が目的なら、使用時期と市販版との違いが確認できる資料が必要です。
天王星と天王星3は同じ用具ですか?
別の用具です。このページで取り上げた天王星は表ソフトのラバー、天王星3はラケットです。名前だけでは混同しやすいため、用具の種類も一緒に確かめてください。